モバイル糖尿病自己管理環境 DialBetics
糖尿病患者のライフスタイルを支援するモバイル環境の構築
糖尿病患者において、医療を行う前提として食事と運動のバランスを確立する重要性は認識されていたがその方法論はまだ十分に確立されているとはいえません。食事量・運動量・血圧・血糖値など生体情報取得システムにより自動送信されたデータを自動的に解釈して患者の状態をそのリスクに応じて層別化し、リスクが高い場合のみデータを医療者に報告し、医療者が個別対応するという部分自動化をもとに患者側に持たせる携帯電話端末を通じてこれを患者本人にフィードバックし生活習慣の変革を期待するテレメディシン統合環境DialBeticsを開発しました。テレメディシンは医療従事者の労働負担を増やすという問題も指摘されその導入は限られているため医療従事者の負担を減らす仕組みも内包しています。平成22年度は倫理委員会において審査されたプロトコールに則り約10名規模のパイロット試験を施行し、準備試験において安全性・有用性が確認されました。平成24年度は食事画像から食事カロリーの算出という新たな機能追加を行った版によって、最終的に約50名規模の臨床試験を施行し、臨床的なエビデンスを得ました。学会および論文発表を行い世界的な認知度も高まりつつあります。